さとう
下町の喫茶店で店番中。金曜日の夕方に来る二人のお兄さんは、常連客の中でもなんとなく印象的だ。いつもは金髪のお兄さんが遅刻するのに、今日は黒髪のお兄さんが遅れているらしい。金髪のお兄さんはさっきからずっと窓の外の通りを眺めている。カラン。来客を知らせるドアベルが鳴る。いらっしゃいませ、と顔を向けると、黒髪の方のお兄さんが入口に立っている。お兄さんは「ホットコーヒーとココア下さい。テイクアウトで。あと」と言いかけると、金髪のお兄さんのテーブルへ近付いて、金髪のお兄さんに顔を近付けて…何か告げた?陰で見えない…金髪のお兄さんと伝票を連れて戻って来た。「この会計も一緒に」黒髪のお兄さんはトレーの上に伝票と一万円札を置いてそう言った。金髪のお兄さんは俯いて、ほんのり顔が赤い。この二人は、これから何処へ行くんだろう。そんな事を考えると、何故か二人の熱が移ったみたいに少しドキドキした。
とゆーモブです。